多様な景色

東京と京都の2拠点での日常を始めてから8ヶ月あまりたった。色々な驚きがある。
これまで当たり前と思ってきたビルに囲まれた東京も、客観的にみると、かなり恵まれた環境だ。
特に超高層ビルやタワーなどのてっぺんからみる景色も格別だ。こんな広い街は海外にはない。
ここにどれだけの種類のお店があるのか、どれだけの人が暮らしているのか思わず想いにふける。

細かく見ると、建物のデザインも様々だ。色も違えば、材質も多様だ。緑地とのコントラストもいい。
意外と公園や広場が多い。屋上に緑が溢れている場所もポツポツ見られる。川や海の青も映える。
夜景になると、車のテールランプが綺麗だ。ビルの照明や遠くに見える工場や港の灯りも良い。
好きな音楽をイヤホンで聞けば、アミューズメントパーク顔負けのアトラクションだ。

京都は全く違う景色だ。駅自体は少しだけ東京の感じもある。駅が大きく、地下街もそれなりだ。
でも、空を見上げると全く違う。山が見えるのだ。しかも3方に見える。大の字で焼けた山肌もある。
街の色は落ち着いた色が選ばれている。京都ならではのデザインのものも多いような気がする。
少し歩けば着物の方に遭遇する。その姿からは、ゆとりが感じられる。こちらも心が和む。

鴨川もいい。川沿いに歩いていくと、なんと川に石が並べられ、そこを渡っている人が沢山いる。
いまでも川は生活に欠かせない近道になっている。水の音を聞きながらお弁当を食べる人もいる。
車は京都でもたくさん走っている。でも小さくキビキビ走る車が多いように思える。爆音は少ない。
あと、なにより感じるのはバイクや自転車の多さだ。街の至る所に駐輪場がある。それでも足りない。

月に一度、兵庫県の丹波篠山にも足を運んでいる。ここは山の中だ。空気が綺麗で美味しい。
200年近く前に建てられた古民家を改装してカフェ、コラボスペース、宿などの複合施設が拠点だ。
家づくり職人、木こり、家具職人、鉋職人などに囲まれ、全てが別世界だ。ものづくりをしている。
挨拶が多い1日に癒される。日常に起伏を作ろう。自分なりの多様な景色づくりに挑戦して欲しい。