同等・対比・因果

東大入学を目指したドラマが人気だ。なんとなく話は聞いていたが、先日初めてみた。
厳しい現実をなんとか切り開いていく様に、徐々に引き込まれていった。面白い。
単に、必要な情報を暗記していくのとは違う、本質から理解しようとする感覚に共感も覚えた。
色々なことを学ぶのは、本質的なことを理解した後だ。その方が腹落ち感が明らかに高いからだ。

国語の授業の場面があった。そこでは読解力、まとめる力を養うための本質的な訓練だった。
文章の3つのパターン。同等関係、対比関係、因果関係が題材だ。この3つでまとめは成立する。
興味深かったのは、3つのうちで最も重要なのは何かという問いだった。瞬時に感じた。
同等関係だと思った。重要度が際立っていると常に感じていた。ドラマでも同等関係が答えだ。

なぜ重要か。うまく言えないが、すべての「閃き」に強く関連していると感じているからだ。
状況の描写が具体的に示されているとする。それを別のシーンに置き換えていくのは「比喩」だ。
比喩は同等関係。状況描写から具体的なものを少し外して「要するに」をつくるのも同等関係だ。
比喩や要するにをマスターすると、色々な物事やシーンが同じ形に見えてくるようになる。

あ、これとこれは同じだ。ならば、ここにも、その感じがあったら、面白いことになるのではないか。
色々な物事やシーンを行き来して、妄想を広げることができる。遠距離発想法といっても良い。
あ、フラクタルという言葉をしっているだろうか。これも同等関係だ。コッホ図形などが有名だ。
図形の部分と全体が自己相似。要するに、全体をみても部分をみても同じ形に見えるという意味だ。

世の中はとても複雑になってきた。多様性を楽しむ社会を目指している。感覚を変える必要がある。
物事やシーンを要素分解で捉えるのは、だんだん困難になってきた。構成する要素が多すぎる。
複雑なものを、「引いて、ズームアウトして」みる感覚を大事にする。メカニズムや形を捉える。
抽象度を高めることと同じだ。これができれば逆に具体度も高められる。閃きが生まれると思う。