買い合う楽しさ。

需要と供給。買う側と売る側。これが上手く調和すると良い社会になると思う。
もう少し具体的に言うと、誰もが売る側に回って、誰もが買う側に回る社会だ。
今の社会は、大きな供給者がいる。スケールでコストを下げて安価に提供する。
それを担う無数の人たちがいる。自動化できない部分を時給で担っている。

時給は伸びない。買えるものも安価なものに限られる。スケールのある強者から買う。
強者のために働いて、別の強者かもしれないが、強者のものを買う。
お金の流れを見ると、強者は巨大な集金システムだ。無数からの1つへの流れだ。
強者の数だけこの集金システムが存在する。強固な文鎮型で崩れることはない。

効率集中生産が行われ、全国に配送される。地産地消とは異なる世界だ。
色々なものが日本全国で統一化され、それぞれの地域らしさが消えていく。
スケールのない供給者は安価に供給するために身を粉にして働いている。
それでも、差が埋まらないと、スケールのある強者が盤面を塗り替えていく。

笑顔の量はどのくらいあるだろうか。安価に良いものを買えた消費の笑顔はある。
供給の笑顔はどうだろう。スケールのある強者にはあるかもしれない。
でも、直接消費の笑顔に接するのは現場の人達だ。でも売っているだけだ。
手塩にかけて自らが作り上げたものではない。最高の笑顔ではない気がする。

サービスは別かもしれない。自らの創意工夫で動いた結果、得られる笑顔だからだ。
でも、もし個々人がそれぞれ作った製品やサービスが売り買いされたらどうだろうか。
誰もが笑顔を直接的に感じるようになるのではないだろうか。もちろん笑顔だけではない。
喜怒哀楽に溢れるような気がする。強者を無くしたいわけではない。要はバランスだ。