総論賛成・各論自由。

今の社会、この言葉の実践がとても大事だと思う。各論反対ではなく各論自由だ。
総論はパーパスと言い換えても良い。日本語で言えば存在意義や志となるだろうか。
自分は、自分達はこのパーパスの実現のために存在しているという感じだ。
その根っこの部分をしっかりと共有しているからこそ、各論は自由で問題ない。

各論反対となる場合は、何かしら自らの属する組織の損得を考えるケースが多い。
視野が自らの組織の周辺になると、どうしてもその中での損が気になってしまう。
自分達の業務だけ組み替えないといけない。自らの組織の売上や利益が減少してしまう。
他の組織を含めた全体で成し遂げることで総論を推し進めることができても問題と感じる。

つまり、総論も各論も賛成となるには、全ての組織の各論において得が揃う必要がある。
その上で、それらの各論が全て、総論を推し進めるのに役立っているという状態だ。
でも、これはかなり超高難度のパズルを解くようなものだ。充足すべき条件が無数に存在する。
大袈裟に言えば、各組織の役割を変えずに、総論実現の変革を進めることになるからだ。

解決方法はいくつかある。まずは損得を組織単位で見ないマネジメントの実践だ。
総論やパーパスにどれだけ貢献したか、その際どれだけゼロベースで進めたかを評価をする。
組織の持つ従来の役割にこだわらず、組織の能力を柔軟に総論実現に使えているかで見るのだ。
これまでとは明らかに違うことをすれば、汗もかくし、売上利益の減少もあると思う。

それでも、1日でも早い総論実現にこだわれるかどうかだ。トップの覚悟が求められる。
あとは、足元の変化だけに一喜一憂しないことも大事だ。総論実現はじわじわ進む。
社会を少しずつ良くする中で、自らの会社、組織にも結果として、価値とその対価が生まれる。
設備投資ならぬ、総論実現投資だ。時間軸を長く捉えて迷わず進むことだ。勇気を持って進みたい。