顧客の売上を上げる。 

日本経済が停滞している。賃金が上がらない。そんな声がずっと続いている。
そんな中でも、持続的に収益を上げ、順調に成長を続けている会社もある。
その一方で、伸び悩み、効率化を進め、縮みながら維持している会社もある。
勝ち負けの分かり易い状況、負けたら戻れない状況が続いているような気がする。

総じて、元気のある会社の数が減っていっているようにも感じる。諦めも多い。
おそらく、小さなパイを、縮みゆくパイを奪い合っていることが原因だ。
互いに利益を減らしながら、疲弊しているケースさえある。長くは持たない。
どちらかが勝ち切って、相手が退場するケースも多い。街のお店は消滅の危機だ。

過去10年、GAFAと呼ばれるイノベーターは凄まじい勢いで成長した。
アップルはストアを作って色々な人がアプリを販売する機会を提供した。
グーグルは、検索ツールを超えて、仕事にも使える様々なツールを万人に届けた。
Amazonはだれでも使えるECプラットフォームを作った。何も考えずに商売が始められる。

Facebookは人と人の繋がりだ。営業ツールにもなっている。仕事のきっかけ作りだ。
GAFAはどの会社も、すべての人に新たな商売の種を提供してきたと言ってもよいだろう。
つまり、GAFAのサービスは、販売した顧客の商売道具の一部として機能したのだ。
そのサービスのおかげで顧客は自らの創意工夫すべきことに集中できるというわけだ。

ただ、GAFAの場合は批判も多い。GAFAに圧倒的な富の集中が起こっているからだ。
資本主義の中、投資家の信任を集めるためには、収益の持続的拡大が求められる。
それ故、常により多くのお金を稼ぐために仕組みを追求してきた。応援でなく、自分が主語だ。
次のビジネスモデルは「顧客の売上をあげる」だと思う。これを貫く社会を生み出したい。