2つの動機。

人が何か物事に当たる時の動機は2つのパターンがあると思う。
一つ目は、自分の夢や想いを形にしたいと動き出すパターンだ。
自分が主語で、その夢を成し遂げたシーンを糧に突き進んでいく。
想いが強ければ強いほど、立ちはだかる大きな壁を乗り越えることができる。

二つ目は、夢や想いに突き進む人を支えたい、一緒に進みたいというパターンだ。
その人の持つ想いに強く共感して、その実現こそが自分の夢となる感覚だ。
主語はその想いを打ち上げた人だが、次第に自分事として、チームが主語になっていく。
ベンチャー企業などの創業時によくみられるケースで、凄いエネルギーが生まれる。

大企業においても、似た感覚はある。一つ目は、例えば起業支援の取り組みだ。
ビジネスプランを作り、企業の持つ様々なアセットを活用して自分の夢を実現する。
新規事業を生み出したい企業と、自らの夢を実現したい個人の思惑が一致する感じだ。
まだ創出される事業の規模感には課題はありつつも、新たな可能性が見出されている。

二つ目は、ある意味、大企業が既存事業で続けてきたことだ。個人は機能として貢献する。
但し、ベンチャー企業ほど、夢や思いに対する強い共感や強固な結束力はない。
ピラミッド組織の階層が多くなり、トップの夢や想いに触れることが難しいからだと思う。
大企業の社員の動機をもっと高めるための方法論が必要なのかもしれない。

個人の動機を仕事だけで測る必要はもちろんない。個人の趣味などへの動機も大事だ。
でも、どんな対象でもいいので、しっかりと動機を持つことで豊かな日常になる気がしている。
動機を持ってやっていることには意志が宿り、周囲の人にも魅力的な価値になるようにも思える。
自分が主語でも、誰かを支えるでもいい。動機を持って日々の暮らしを楽しみたいと思った。