2019年、モーターショーに仲間で作った低速モビリティを出展した。
デザイン会社の社長が書かれたスケッチに魅了され、仲間が集まって作った。
執事が側に寄り添っているかのような気品のある佇まいの小さな車だ。
コゲ茶色の外装に、白いソファのようなシート、メーターパネルはipadだ。
もちろん、電気自動車で最高速度は10kmに抑えてある。遠隔操作もできる優れものだ。
寺社仏閣、庭園、アミューズメントパークなど、広い敷地でのゆったりとした移動を生み出す。
遠隔で操作すれば、タクシーのような感覚で、その場所の魅力を聞けるが、運転手の同乗はない。
遠く離れた場所からカメラ越しに周囲の状況をみながら運転する。自宅からの勤務だ。
主に外出困難者に運転手を担ってもらいたいと思っている。新しい仕事を作りたい。
人を乗せるためには運転の習熟が必要だが、しばらくはモノを運ぶ中で慣れてもらう。
さらに一歩手前は、アバターロボットを使った遠隔の対話の練習だ。
周囲の状況やGPS情報を把握しながら、アバターのいる場所を認識して会話をしていく。
もう一つ手がけているのは、自動車とシニアカーの間の車だ。楽しい移動や体験を生み出す。
歳を重ねると反射神経はどうしても鈍る。速度の出る自動車の運転には次第にリスクが伴う。
とはいえ、突然シニアカーではなんとも寂しくなる。そこで登場するのも低速モビリティだ。
自分で乗っても荷物を乗せてもいい。ジョイスティックで遠隔操作ができる車だ。
人が乗る時はバギーのように、荷物を乗せるときは手押し車のような形に変形する。
トランスフォームする機能と遠隔で操作できる機能はなかなかクールだ。デザインもいい。
新たなおもちゃを手に入れた感じになると思う。さらに小型軽量省エネで地球にも優しい。
優雅な移動のモビリティ。遊び心満載のモビリティ。まだまだ色々なモビリティが作れそうだ。