消費のメカニズム

衝動買い。思わず買ってしまう。
誰かに自慢したくてしょうがない!買った自分にも惚れ込む。
でも、後で「なんとなくちょっと頑張りすぎた」と思うこともある。
費用と効果を比べる、合理的な選択とは異なるのは明確だ。

本人からすると、正しい選択だ。
そのときの感情の高まり、興奮の体験そのものが効果であり、お金を払う価値がある。
モノとして捉える他人からすると、「それにそれだけを払う価値がある⁈」と感じる。
でも、本人とっては、久しぶりの興奮であり、その選択をできた自分にも酔う。

類似商品があるとしよう。同一メーカーで機能は同じ。少しのデザイン違い。
この場合、広告が効く。消費に貢献する要素を特定しやすい。
ある人は自分のセンスを頼りに、映像に映るデザインの良し悪しで決める。
別のある人は、インフルエンサーや芸能人からのメッセージ、広告の演出に影響される。

棚の位置や並べ方に左右されるものもある。見つかりやすさ、取りやすさが効くのだ。
パッケージのデザインや色味も、手に取りたくなるかどうかに大きく影響する。
地球に優しいを、生産からリサイクルまで一貫して訴求、ファンを掴むケースも多くなった。
限定、タイムセール、セット販売、リアルタイムクーポン。消費喚起の方法論は数多い。

ローン、サブスクなど将来に亘って分割するスキームもあるが、お財布は限られる。
それに応じて、生活必需品、生活インフラ、贅沢品、コト消費など、配分が決まる。
保守的な人と、攻めの人だと、配分が変わる。今を生きるか、将来を不安に思うか。
消費のメカニズムは、感情と合理性の狭間での脳のせめぎ合い。少しでも解明していきたい。