高付加価値への挑戦

大企業を中心に給料を上げる取り組みが目立つようになってきた。
中には40%程度の増加幅に挑戦する企業もある。とても良い流れだと思う。
十分に給料が増えれば、昨今の物価高を跳ね返す力になると思う。
ただ、中堅・中小においては残念ながら賃上げに慎重な姿勢もうかがえる。

そうなると、大企業で働く一部の人だけに豊かさが加わるだけで更なる格差となる。
それでは何をしたらいいのだろうか。一番大事なことは、付加価値を高めた売り物を作ることだ。
すべての企業が現在の売り物に対して少なくとも1.5倍の売値のつけられる売り物を作ることだ。
顧客ターゲットはまずは大企業の社員がよい。給与増によって生み出された余裕分を使ってもらう。

足りなければ、国内にとどまる必要はない。日本を好きな海外の人たちにもしっかり届けていく。
マーケティングが難しければ、何社かで売り物を持ち寄って共同で売り込めばいい。
それならば、ある程度のマーケティングコストも負担できるはずだ。プロを使っていく。
当たり前だが、給料を上げるには売上増が必要だ。低価格化でシェア狙いを止める時がきたのだ。

日本の細部にこだわる技は、海外にはない技だ。モノもサービスも際立たせることができる。
そして、そうした技は組み合わせることで唯一無二にもなる。異なる技を持つ仲間を作ればいい。
その際、「仕入れて付加価値をつけて売る」を繰り返す。売り買いをたくさん作るのがいい。
そうすれば、色々なところで売上があがる。取引頻度が上がれば経済が回り出すというわけだ。

新たな日常を作ることも大事だ。顔の見えるモノやサービスを買う癖をつけることだ。
売る側もお客の顔が見えるので自然と付加価値を足そうと努力する。売りっぱなしにもならない。
さらには、いつも買ってくれるお客のモノやサービスを買おうという動機も生まれるはずだ。
いつものお礼だ。社会に付加価値を高める機運を醸成したい。それらを買い合う文化を生み出したい。