協賛と対価。

 事業・催し物などの趣旨に賛成し、協力すること。これが協賛の意味だ。アーツが多い。
そして、協力とは目的に向かって心を合わせ努力することとある。ボランティアな感じだ。
お金や人的リソースは出ていくばかりで、何かしらのメリットも曖昧な状況だ。
もちろん、支援したという誇りのようなものはあるが、何となく持続性を担保し難い。

一方、対価は財産・労力などを人に与えまたは利用させる報酬として受け取るものとある。
ある特定の能力を提供して、それを活用したのだから、明確に経済的な取引だ。
正価はこれだけど、今回は趣旨に賛同したので特別にディスカウントしたいと思う。
こんな形での取引も多くあると思うが、こちらの方がかなり持続的な感じがしている。

お金が全てとは言わないが、日本の低い生産性はボランティアに留まる性格に起因すると思う。
この企画はお金を生むことが難しい。でも良い企画だ。だからお金を出してあげよう。
企画した側は、集まった予算で何とかやりくりして、身を切ってでも企画をやりきろう。
そんな形で進む。でも、確かに良いものにはなるのだが頑張った割には少し辛さが残る。

もし、ここでお金を出す側が、何かの工夫をして、お金を稼ぐ知恵を渡したとしよう。
すると、収入が生まれる。それを企画に参画した人に分け合うことにすればいい。
最初は大したことない額だろう。でも、それを改善することで額は必ず増えると思う。
より大きな付加価値を生むイベントへと成長していくと思う。このサイクルが必要だ。

さらに、こうした進化を共に歩んだお金を出す側の企業にも提案をして見るのがいい。
アーツ側の人の能力を企業に活かしてもらう具体的な提案だ。分野を跨ぐので新鮮なはずだ。
企業側も最初は疑心暗鬼だろう。でも小さい成果を積み上げ、改善を続ければいいのだ。
この二つのサイクルが回れば、両者で買い合いが進む。ここに日本復活のヒントがあると思う。