先日、高校生が突然絵を描こうと思いつき、藝大に挑戦するというアニメを見た。
10話程度の構成だったが、回が進むにつれ、どんどん引き込まれていった。
絵など描けるわけもないと思っていた主人公がみるみる上手くなっていく。
とんでもない努力家ではあったが、とても親近感が湧いてくるのをヒシヒシと感じた。
もちろん、アニメなので通常できないこともできる。誇張することも可能だ。
でも、どうやら作者は美大にいかれて漫画の世界に踏み込んだ方のようだ。
それ故かどうかは良くわからないが、とてもリアリティがあるように感じた。
そして、やってはいけない「一気見」をしてしまったのだ。面白かった。
絵を描くには基本の技法があることを改めて意識した。予備校の先生が秀逸だ。
なんかものすごく的確だ。一方、美術部の先生は心を教えてくれていた気がする。
主人公の成長を見ていると、直感的に似ていると感じた。自分の感覚があった。
天才ではない、努力を続けないと天才には太刀打ちできない。だから努力だ。
事業創造の世界に挑戦をし続けた自分と重なったのは何故か。事業創造はアートか。
シンプルで強烈なメッセージ。技法が先ではなく、willが先。そこに独自性が宿る。
上手いと心に響くは全く異なる。心に響くには想いが不可欠なのだろう。その上での巧さだ。
主人公がギリギリに追い込まれていた姿も、心の葛藤もとてもリアルだったと思う。
藝大に受かってからの主人公の生き様をぜひ見たいと思う。自信はついたのだろうか。
彼は天才なのだろうか。それとも想いと技法の順序が正しく豊富な経験を持つ画家なのだろうか。
この世の中に、突然何かが降りてくる。そんな形での天才はいるのだろうか。
まあ、その答えは謎のままでもいい。でも、絵が描きたくなった。とても楽しそうだ。