車の潜在力。

乗って楽しい。車好きにとってはこれが何より大切な価値だ。運転が好きなのだ。
レース場での運転は憧れるし、サーキットライセンスは自慢の資格になる。
実際に走り、のめり込むと趣味と言えない程の時間とお金が掛かるが明らかに楽しい。
そう簡単に上達しないのも、そそられるポイントだ。病みつきになってしまう。

多くの人にとっては、移動の道具だろう。その道具が新たな進化を実現しようとしている。
自動運転だ。まだ車に運転を100%任せることはできないレベルだが凄い技術だ。
ドライバーは細切れではあるが、運転以外のことに少しずつ時間を使えるようになってきた。
既に、車内での会話が盛り上がったり、景色を楽しんだり、楽しみが増大していると思う。

空間や基地としての利用も進んでいる。ミニバンやSUVが売れている理由でもあるだろう。
駐車すれば、室内の広大な空間が個室として活用できる。リビングと変わらない快適さだ。
ドライバーでなければ、移動中も快適な空間だ。衝突回避が進めばシートベルトも不要になる。
また、目的地に到着すれば、キャンピングカーや発電所など移動基地としての活躍ができる。

車にはセンサーもたくさんついている。自動ワイパーなどはその典型だ。雨を感知して動かす。
ナビゲーションの位置情報もあるので、どこで雨が降っているかを全自動で把握できる。
車速などを使った渋滞情報も当たり前のように使われている。地震の時にも役に立つ。
多数の車の位置情報の推移を分析すれば、普段通り使える道を特定することができるのだ。

最近目につくのはガレージハウスだ。愛車との暮らしを充実させる提案が色々出てきた。
軽トラックに乗せる荷箱なる取り組みもある。箱を開くと多様なお店に変身できる優れものだ。
移動式蓄電池という使い方もある。一時的にエネルギーを預かることでグリッドの負担を軽減する。
まだまだ広がりはあるだろう。みんなの商売の道具にも仕立ててみたい。変革のタイミングだ。