新価値の量産

言うは易し、行うは難し。正に、新価値創造は簡単には成功できない。
新たな価値というからには、世の中に現時点では存在していないものだ。
もちろん、新しければいいというものではなく、世の中に貢献できることが大事だ。
さらに、単に貢献するということだけでなく、買いたいと思う人を沢山作る必要がある。

最近では、更に難易度が上がっている。売り手と買い手だけの世界観では狭い。
売り手と買い手の周囲には、それを囲むように沢山の人がいる。社会がある。
したがって、経済波及効果ならぬ、その新価値の売り買いが社会に与える影響も捉えたい。
その新価値が生まれることで生じる社会の変化を、デザインできたら最高だろう。

新たな価値の種を発想し、価値化して、波及効果にも頭を巡らせるとなると大仕事だ。
だから、脳みそが沢山いる。沢山の脳みそが並列処理や異なる能力の組み合わせを実現する。
これにより、計算総量が上がると共に、暗中模索は減り、新価値創造のスピードが上がる。
オープンイノベーションは、必要な脳みそを集めて、組み合わせるためにある仕掛けだ。

さらに、世の中に、沢山の新価値を生み出すためには、少なくとももう一つの工夫がいる。
自らの仲間と共にやっている新価値創造を、作りながら世の中に発信していくことだ。
類似の新価値を競争して作るのを回避すべきだからだ。類似なら役割分担がいい。
そうすれば、スピードが上がり、世の中に生まれる新価値がどんどん増えていくと思う。

資本主義の社会。新価値で生まれた富の分配は難しい。すぐさま競争になる。
理想は、価値創造に意識を集中して、早く世の中に生み出すこと。沢山生み出すこと。
少ないパイ、小さなパイだから、奪い合いになる。大らかに「次があるからどうぞ。」
こんな気持ちになりたいと思う。まだまだ遠いが、仲間と共に目指したいと思う。