ずば抜けたサービス

サービスの進化を議論する時間があった。Society 5.0時代のサービスのあり方だ。
人々がいつでもどこでも、必要なサービスを受けられる。そんな時代だという。
働き手にとっても嬉しい時代で、AIなどのサポートで、高度なスキルを身に付けられるという。
確かに便利な気がする。でも5.0というなら、もっと今からのジャンプがあってもいいと思う。

5.0のもう一つのテーマはサイバーフィジカルシステムだ。現実の世界とバーチャルの世界をつなぐ。
ただつなぐのではなく、現実のデータを使ってバーチャルで予測、現実の世界にきづきを生む。
さらに現実の世界での結論を使って、バーチャルでの予測の精度を上げていく。相互に高め合う。
人間が頭の中でやっているシミュレーションを体系的にかつ広範囲に行うイメージだ。

確かに、こうした進化した予測を、現実の日常の中でリアルタイムに使えたら、すごいと思う。
接客や介護、学習などで広範囲に活用できたら、様々な業務がスムーズに回るようになると思う。
ただ、ここで難しいことがある。サービスの受け手と出し手という登場人物が2人以上いることだ。
特に、接客や介護では、双方が人であるが故に、人同士のコミュニケーションという側面が強くなる。

介護の場合を考えてみる。ずば抜けたサービスになっている状態とはどんな状態だろうか。
サービスの出し手と受け手が気持ちを通わせ、互いを尊重している状態だと思う。
双方の持つ気持ちをしっかりと捉え、互いの気持ちになって、スマートなサービスをスムーズに行う。
介護拒否の世界観とは別の「温かみのある世界観」だ。サービスではなく対話と言っていい。

Society 5.0の世界では、サービスは対話になる。心を通わせたコミュニケーションになると思う。
従来型の改善アプローチでは、どうしてもサービスの出し手の効率性を追求することが多かった。
その際、受け手との対話を同時に考えることはなかった。一方通行のコミュニケーションだ。
これからの世界、人と人との意識共有が大事になると思う。それを支えるデジタルを作ってみたい。