美術品や工芸品をみることが多くなってきた。アートの記事にも自然と目がいく。
伝統的なものから、現代的なものまで、様々なジャンルがある。まだ広がりは分からない。
新たな表現に出会うと、こんなこともできるのかと思う。奇抜と感じるものもある。
古いものからは、そんな昔にもそこまで突き詰めていた人が既にいたことに驚く。
それぞれの作品には、何かしらのストーリーがあり、熱量が込められている。
作品のキャプションだけを見てもなかなか読み取れないが、少し感じられるようになってきた。
絵を描いている姿を観察してみると、作品が出来上がるまでの手順が少し理解できた。
まったく違う色を下地に塗ってから、上書きしているなど、まったく想像もつかなかった。
出来上がった作品からは想像もできないほどの途方もない手順を経て生まれてきているのだ。
こだわりや想いが入り込むのは当たり前だ。描き手が持つ世界観を作品に込めているのだと思う。
作品はもちろん自らの想いや発想が起点だが、色々なものに影響を受けてきたのだろう。
他のアーティストの作品のみならず、自然や人との出会いなど、積み重ねてきたものだろう。
アートとはなんだろう。そんな時、ある定義を見つけた。なかなか奥が深い定義だ。
「何らかの感情が湧きあがった時、その物と鑑賞者との関係性を「アート」と呼ぶ」というものだ。
絵は物です。白い紙、白いキャンバスの表面に絵の具がくっついている、それだけのもの。
こんな大胆な捉え方だ。「アートは物の中ではなく、鑑賞者の心の中にあるものだ」という。
アートはもちろん自己表現の1つだと思う。でも、ここにも対話がある。何が届くかが大事になる。
伝えるための表現方法であり、伝わることでアートになる。心を動かされてアートとなるのだ。
まだまだ作者の想いや世界観の1割も感じることができていない気がする。少し悔しい。
気持ちを整えて、スッと受け入れる。アンテナの感度を上げて、もっと楽しみたいと思う。