デジタルの記録

色々なものがデジタルで作られるようになった。ワードプロセッサーからどの位経っただろうか。
PCが生まれ、みるみるうちに進化して、いまやバーチャルな3次元空間を現実に足し引きできる。
最初はフロッピーディスクなる雑に扱えない記録媒体を使っていたが、いまや半導体のメモリだ。
個人で保管していたデータは、クラウドという全く別の場所で保管できるようになった。

クラウドとのやりとりは通信で行われる。昔であれば、ピー、ジー、ガーという宇宙語が鳴った。
通信に失敗するケースも多発した。アナログとデジタルが混ざり合っていたからだろうか。
今や通信状況を知らせるバーと、考え中のマークが出るくらいで、ほぼ何も気にせず通信できる。
通信量も格段に安くなった。wifiを使えば実質タダといっても間違ってはいない状況だ。

デジタルデータは追跡可能だ。いつ作られて、どんな人がどれだけ活用したかが記録されていく。
ブロックチェーンという技術だ。石板に文字を彫るのと同じように書き換え不可能と言われている。
なんらかのアクションが加わると、監視している無数のコンピュータが必ず見つけ出す感じだ。
人であったら途方もない作業を、コンピュータであれば難なくこなす。全自動で行われる。

デジタルデータに所有権を持たせて流通をさせる取り組みが、最近話題沸騰のNFTだ。
所有権がどこにあるかを常に定義している。改ざんなどの見張りにもなっているのだろう。
更には所有権の移転の際には、対価の支払いにも目を光らせている。作者にメリットのある形でだ。
どれだけ転売されたとしても、作者に必ずその時々の対価からお金が支払われる。隠れられない。

すべては作品を登録した際、取引条件を設定するだけでよい。その条件にしたがって進んでいく。
再生したものをカメラで撮るなどのアナログを介さない限り、抜け穴はない。物凄い世界だ。
パソコン、記録、プログラム、通信、クラウド、AIなどなど、技術が複雑に組み合わさっている。
今の世の中、構想を立てれば、様々な道具建てが揃っている。豊かな社会の構想を実現したい。