CO2を削減する。温暖化を防ぎ、地球の環境を守る。持続可能な社会を作る上で必要だ。
化石燃料を使った内燃機関は、効率を高めるだけでは不十分で、代替をすべきという考えが定着してきた。
車の世界では、動力に電気モーターがついていない車は販売してはならないという目標も既にある。
飛行機や船は一歩遅れているが、それでもCO2削減に向けた様々な努力が続けられている。
電気の作り方には色々ある。原子力発電、火力発電、水力発電、太陽光発電、風力発電など様々だ。
地熱や潮力といった方式も実用化されている。燃料を使ったものも多いが、自然の力を使ったものもある。
大きな施設で発電して送電線で需要地へ電気を送る場合もあれば、需要のある場所で分散して作る場合もある。
需要地が数珠つなぎにつながっていれば集約発電が、点在していたら分散発電がフィットしそうだ。
自然の力を使ったものは一箇所での発電量も大きくなく、分散発電に適していることが多い。
そして、当たり前だが、発電量がゆらぐ。故に、一時的に発電した電気を貯めておく仕組みがいる。
電池が最もポピュラーだ。出し入れの効率も良い。でも、時間と共に貯めていたものが自然と放出される。
もう一つの貯め方として注目されているのが、水素だ。容器に入れて密閉すればほぼ減ることはない。
水素は地球上にたくさん存在する。色々な工業プロセスで発生するし、電気はいるが水からも作れる。
変換効率には課題があるが、自然の力を使って作った電気の余剰分を水素の形で貯めておける。
一定の需要があれば水素プラントを作って周辺の電気をすべて賄うということも夢ではない。
電気を作っても熱と水しか排出しない。電気と熱をうまく使えば、究極のクリーンエネルギーに近づく。
日本には沢山の街がある。分散して存在する。日本に水素の街を作れないだろうか。
風力、水力、太陽光で電気を作る。余剰分は水素で貯める。電気が足りない時に水素を電気に変える。
原理的には可能だ。でもそれを実現するためには複数の設備がいる。各設備には最適な規模もある。
その中で規模が最大の設備に合わせて需要を作ればいい。送電線をやめて需要を束ねる投資をしたい。