世の中ではベンチマーキングという調査が無数に行われている。
成功事例に学んで自分たちも成功を掴み取ろう。そんな考え方だ。
でも調査への向き合い方は二通りあるように思える。大きく異なる。
1つ目は細部まで調査をし尽くす。2つ目は自分の考えを検証するだ。
前者の場合は、とにかく徹底的な調査がいる。同じものを再現できるレベルだ。
可能な限り、企画内容だけでなく、オペレーションの上手さまで掴み取る。
再現できるレベルまでやってから、更なる伸び代や自社に不向きなところを直す。
トップ企業をどうやったら追い抜けるか、徹底的に研究し尽くすというわけだ。
ある意味、王道の戦略だ。目の前で成功しているのだから真似れば上手くいく。
真似るのも難易度は高いので、もちろん、真似られたらの話ではあるのだが。
まあ、追い抜けなくても、現状より良くなるのは間違いない。
ただ、中途半端にやっても結果として値下げという技で帳尻を合わせることになる。
後者の自分の考えの検証は少し異なる。1事例のベンチマーキングを目的としない。
どちらかというと、常日頃から無数のベンチマーキングを行っているイメージだ。
自分が組み立てる事業に活用する武器を集めているといっても良いと思う。
色んな事例の良いとこ取り。事業センスはいるが何度もトライするのが一番だ。
試行錯誤を繰り返すと、どんどん武器が増える。新たな組み合わせのアイディアも沸く。
出来た事業は間違いなく、模倣とは異なるものだ。要素を見ると真似た部分がある。
でも全体は間違いなくオリジナルだ。オリジナルで上手くいったらかなり嬉しくなる。
やはり、成功事例はバラバラに分解するのがいい。そして武器に仕立てて活用していく。