小道具。

年の初め、新年会が多い。コロナ禍も落ち着き、だいぶ以前に戻った気がしている。
テーブルの上のパーテーションはなくなり、アルコールのボトルもかなり減った。
大きな声をあげて乾杯をする。こんな当たり前だった景色も普通にみることができる。
やはり飲み会は元気に乾杯をしてお互いの顔を見ながらやるのが一番な気がする。

昨日の飲み会はとても盛り上がった。一つのプロジェクトを成し遂げようとする仲間の集まりだ。
とはいえ、たいして仕事の話をするわけではない。お互いの人となりを改めて感じるための飲み会だ。
普段の会議の席ではなかなか見られない姿が見れる。お酒が入るとつい油断してしまうからだろうか。
恐らく私自身も素の自分をあらわにしてしまっているだろうなといつも感じている。

でも、盛り上がった理由は油断や素の姿だけではなかった。貢献したのは一つの小道具だった。
猫耳だ。カチューシャのようなものに猫の耳がついている逸品だ。12個用意してあった。
会場に着くなりそれを装着する。そして席に座って次の人を待つ。次の人はまんまと反応してくれる。
来るなり笑顔だ。何してるんですか。。。となる。その次の瞬間にこれと、猫耳を渡す。

これをつけないと飲み会に参加できませんと伝える。苦笑いしながら装着して席に座る。
次々に同じことが起きる。私は迷わずピンクの耳を選んだ。他には黒とグレーと白があった。
自分のグレーがかった髪にはとてもピンクの耳が似合う。アメリカンショートヘアーの気分になる。
全員揃ったところで、とてもしょうもないことだが、誰が可愛いかを考えた。自分だ笑。

お店の大将が来ると、当たり前だがリアクションに困っていた。ただ、常連がいたので問題なかった。
それどころか、大将の分まであると、黒い耳を渡した。こうなると俄然一体感が生まれる。
まるでチームの一員が増えたような感覚だ。そのあとは猫のらんちきパーティだ。絆が深まる。
どのくらい飲んだかよく分からないが、とても楽しい時間はあっという間に過ぎた。今年も頑張る!