大きい、小さい。

安定しているのは大きいだ。機敏に動けるのは小さいだ。どちらが良いのだろう。
もちろん、大きくて機敏に動ければ最高だと思うのだが、なかなかそうはいかない。
一番厄介なのは大きくて、硬直的な状態だ。収支は問われず、存在が目的だと大変だ。
この状態は、どこからかの持続的な支援が前提で存在が担保されていることになる。

まずやるべきは、大きいを分割することだ。価値の種類や顧客で分割してみる。
その際、存在が目的なものと、収支を問うべきものに分けることも重要だ。
存在が目的なものについては、それはなぜかという問いにしっかりとした答えを持つ。
収支を問うべきものについては、創意工夫をどんどん試せる状況にするべきだ。

社会に残すべきもの、人々のwell-beingを支えていくもの、日本の誇りにすべきもの。
こうしたものは存在させることに意義がある。歴史的建造物などもその対象だ。
税金を投入することはもちろんありだし、寄付という行為を通じた国民の応援も必要だ。
しっかりと、存在することの理由を、国民に体感してもらう工夫が必要なのだろう。

収支を問うべきものだが、分割すれば小さくできる。機敏に動けるようになるのだ。
であれば、トライアンドエラー、小さなことの挑戦ができる。創意工夫の量産がいる。
ここで困るのは、守り続けるという文化だ。小さくてもやってみて前に進む文化がない。
文化どころか、ルールの壁にも阻まれる。守るために襟をただす必要がありルールがガチガチだ。

おそらく、分割する際、ある意味の治外法権も一緒に設定しないといけないのだと思う。
とても小さい収益の単位にして、ここだけは自由にする。そんな始め方が良いかもしれない。
でも、これだと全体に対してのインパクトが小さい。ならばとても小さいをどんどん増やす。
最初はとても小さいでも中くらいまでに育てる。こんな方法でやることはできないだろうか。