自分で稼ぐ。

世の中にこれを強く意識している人はどのくらいいるだろうか。
会社員と呼ばれる人々の意識はどうなのだろうか。少し考えてみたい。
会社員なら給料を毎月もらっている。その給料は自分で稼いだのだろうか。
営業職であれば、比較的分かり易い。給料の何倍かの粗利を稼げば、給料は賄える。

やはりお客さんと接していると稼いだという感覚は持ちやすいと思う。
コンサルタントや弁護士なども同じだ。時間単価があり、何時間働いたかで決まる。
ただ、この場合、頂いた時間単価分の価値を出せたかが問われることになる。
商品やサービスの営業とは違って、案件によって異なる価値を求められるからだ。

製造や調達の人たちはどうだろうか。だいぶお客さんから遠くなる。
もちろん、商品であれば原材料や部品を調達して、加工・組立して作る。不可欠だ。
でもやはり少し意識がしにくいし、どのくらい作れば給料を賄えたのかは分かり難い。
利益を生み出すというよりは、コストが掛かるという感じだ。コストを下げることが必要だ。

一個当たりのコストをこれだけ下げ、それでこれだけの数を作った。掛け算が追加収益だ。
この定義は分かりやすいが、これだと製造や調達自体では稼いだことにならない。
それはそれでおかしい。やはり、給料と自ら生み出した付加価値を比べるのはなかなか難しい。
ましてや、部門を跨いで付加価値を比較して、給料を定めるなんて難易度は極めて高い。

そうだ。自分で稼ぐではなく、チームで稼ぐがいいのではないだろうか。それぞれが貢献する。
ラグビーと同じようにボールをパスしながら繋いで、ゴールにまで持っていけばいいだけだ。
それぞれの持つユニークな凄技を組み合わせる、それぞれが創意工夫と努力を続ける。
これでいいはずだ。一丸となってチームで稼ぐ。それこそが自分で稼ぐという意識につながると思う。