道具。

ものをつくるため、なにかを行うために用いる器具の総称。これが道具の意味だ。
大工道具、掃除道具などの使い方がある。用具や器具といった言葉と似通っている。
いずれにしても、道具は主役になることは少ない。これまではあまりなかった。
なぜなら、道具とは人が使うものであり、人がいない状態では使えないものだったからだ。

ただ、プログラミング、もしくはAIというものが出てからは意味合いが変わってきた。
事前に人がプログラムを設定する、もしくはAIを適切な形で導入すれば人はいらない。
人のやるべきことは一歩下がって、適切に道具が使われるように環境を整えることだ。
そこには人の意思が存在している。正解と不正解を人が決めて現場が作られていく。

因みに、道具とはそれを使わないより、効率的に正解の状態に辿り着かせるものだ。
人は何も使わなくてもいい。でも、それでは遅い、もしくはたくさんの人が必要となる。
だから1人でもできるように、早くできるように、大変な作業がなくなるように道具を使う。
既存の道具を使うこともあれば、新たな道具を生み出して使うこともある。

いずれにせよ、1人でも速くたくさん、簡単にできるような新たな道具が欲しいというわけだ。
おそらく、人は現場の課題を見出して、その課題を解消するための道具を無数に生み出してきた。
今の世の中はそれが急速に高度化している。人が現場にいなくても良くする道具もある。
複雑なプロセスを連続的に、人の手を介さずに勝手に進めてくれることさえできる道具がある。

さらに、正しい状況を学ばせるとやり方を考えてやる。人からのダメ出しが終わるまで良くし続ける。
ここ数年で現れた生成AIはなかなか賢い。ちゃんとガイドしてあげれば、結構なレベルまで実現する。
これからの人の役割は正解の定義と、新たな道具のアイディアになるのだろうか。
道具を使う道具を使う。得意技の異なる自分のアシスタントをたくさん揃えて正解を成し遂げられる。