背を伸ばして体を高くすること。比喩的に、自分の実力以上のことをしようとすること。
これが辞書を引くと出てくる背伸びの意味だ。あまり良い意味では使われない。
確かに、少しでも大きく見せようと背伸びしようと一生懸命になるのは少し違うかもしれない。
やることなすこと、無理が祟って失敗続き。そんな結末になってしまうことも多い。
でも、良い塩梅の背伸びはとても大事な気がしている。常に目線が上に向いている感じだ。
少しつま先に力が入ってしまう感じだ。気持ちが前に向き、戦闘力が上がるような気がする。
特に良いのは、自然と背伸びしている状況だ。周りにつられて気づくと背伸びしている。
そんな時は、力も入っていないので、自然と周りから自分の気づいていない力を引き出されている。
このチームはやばい。このチームにいると、なんか凄いことができそう。そんな感覚だ。
周りの誰を見ても、刺激だらけだ。しかも、それぞれの人の技が異なる。多様な刺激だ。
そうした刺激を受けながら、少しずつ自分が変わっていく。自分が勝手に進化していく。
そして、刺激を受ける頻度が高い、それぞれが異なるが故に、化学反応が起きやすいのだ。
でも一つ気を付けることがある。多様な刺激を真正面から受けようとしないことだ。
すべてを真正面から受けたら到底身体がもたない。ちょうど良い距離感と角度がいる。
間合いに入って伴走してもいいし、少し離れて観察してもいい。いずれにせよ好奇心が不可欠だ。
好奇心さえあれば、確実に自らの糧になる。刺激毎に大小様々な化学反応が起きるのだ。
目的を持って、創意工夫をする。チームのメンバーがそれぞれの能力で創意工夫をする。
それを組み合わせて目的を達成する。新たな価値を紡ぐ。好奇心のままに進む。
そんな中に常に身を置いてみるのが良い。いつの間にか自分の能力が倍増していくのだ。
多様性の力を感じるには背伸びだ。力まない背伸びを日々実践するようにしたいと思う。