ペットボトルの無い世界

もしこの世の中でペットボトルを突然使えなくなったらどうすれば良いのだろうか。
何十年か前までは瓶か缶ばかりだったから問題ない。そんな考え方もある。
でも、人が一度慣れてしまった便利から抜け出すことはそんなに簡単ではないと思う。
我慢すれば良い。そんな考えもある。でも全ての人に強いるのは何か違う気もする。

ペットボトルによって生み出されてきた便利とはなんだろうか。瓶と缶とは何が違うのか。
瓶と比べる。共に半透明で中味の液体量が外から見える。飲み口は隠れているので口を付けられる。
栓やキャップの裏側にクジを仕込める。瓶の良さはリユースできること、デザインを楽しめること。
ペットボトルの良さは軽く割れずに、飲みかけで密封できること。パッケージデザインも柔軟だ。

缶と比べる。共に、パッケージは柔軟にデザイン可能だ。アルミ缶なら比較的軽い。
缶の良さは材料へのリサイクルが容易なこと。長期間の保存ができること。灰皿にできること。
ペットボトルの良さはキャップを閉められ、何回にも分けて飲めること。
総合的には、ペットボトルの便利さが瓶にも缶にも勝っている。だからこそ普及したのだろう。

さて、あと半年でペットボトルを無くすには何をするか。瓶や缶に戻るだけでは乗り切れない。
工夫して蓋のできる缶を作るか。でも飲み終わった缶はリサイクルしないといけない。
工夫して軽くて割れない瓶を作るか。でもリユースの仕掛けを復活させるのはなかなか大変そうだ。
パッケージの形やデザインに関しては、最新の技術を使えばどうにもできそうだ。心配はない。

別の観点としては、持ち歩き用の容器を自分専用で持つ習慣を根付かせること。量を減らせる。
でも、これまでの「使い捨て容器」のメリットをなくす訳にはいかないと思う。
すると、使い捨てても大丈夫な容器を作るか、リサイクル・リユースの仕組みを作るかだ。
材料を自然に帰るように工夫する。色々な静脈物流を束ねてインフラを作る。意思を持たねば。