一度に進める。

工場や物流など、設備投資が必要なビジネス。専門人材の能力を売るビジネス。
こうしたビジネスは、準備した設備や人の稼働率が収益を左右するビジネスだ。
相応の能力を備えた設備や人を準備するには、当たり前だがリードタイムがかかる。
故に、準備してしまった設備や人をいかにフル活用するかが課題となる。

将来を先読み、必要な分の設備や人を予測することはもちろん最初の一歩だ。
でも、漠然と対象としている市場の成長だけを捉えようとしても実際の売上と連動しない。
やはりどれだけの売上を能動的に上げていくことができるか。戦略的に動きが必要になる。
それを着実にやり切るのを前提に、その結果としての成長を捉えられる設備や人を準備していく。

もちろん、戦略を立てたからといって全て予定通りにはいかない。失敗もある。
すべてをうまくやると到達できる高いゴールと、必達のゴールの2つを持つ。
必達のゴールは途中で何が起こっても、戦略を変えてでもやり切らなければならないものだ。
戦略を立てた時からいくつかのシナリオを準備しておくが、その場その場での柔軟性がいる。

売上を必達ゴールまで持ち上げる技も用意しておく。具体的には設備や人の多様な使い方だ。
基本となるのは、塊感のある収益を生む本業にどれだけ準備した設備や人が使えるかだ。
でも、それだけを追い求めてもなかなかうまくいかない。その売上を生み出す技を多数用意する。
待たせても満足してもらえる技、仕事のない時に関係を深める技、前倒しで終わらせる技などだ。

設備や人の調子を整える技もいる。こうした技を明確に定義して持つこと、増やすことが必要だ。
そして、人や設備が余っている時をしっかりと捉えて、それらの技を発動して、売上を引き寄せる。
人の場合、息を抜きたいタイミングであることも多いが、技の発動こそ重要だと認識してもらう。
もちろん、新たな能力を身につけたのだから、給料もあげる。売価も上げる。色々並行して進める。