挑戦者。

この数年、新たな出会いに恵まれているような気がする。若き経営者との出会いだ。
ベンチャーのアドバイザーをやっていることもあるが、それだけではない気がする。
志の高い者同士が引き合う状況が、若き経営者の周りにも確実に存在している。
特に、合理的な従来型の経営にとどまらず、新たな挑戦に力を入れている経営者の周りだ。

そうした経営者には芯の強さが間違いなくある。圧倒的に大きな壁を乗り越えてきた強さだ。
過去の成功に裏打ちされた自信とそれに基づく強固な体制。これと戦ってきた。
もちろん、戦う理由はその綻びだが、当事者はその綻びに気づかずにいる場合が多い。
立場が下の人間が立ち向かってもひとたまりもない。それでも諦めずに戦ってきた。

辛い場面もあり、愚痴をこぼすこともあった。その時に、周りで頑張る経営者がいたのだと思う。
そうした時を過ごした仲間が、大きな力となり、壁を壊すことができた。それだけではない。
壁は全て壊すのではなく、壊すべき場所を壊す。すばやく再生を果たすための合理的な動きだ。
従来型の合理的な経営をとてつもないスピードで進めて、いわゆるV字回復を成し遂げる。

ここでも止まらない。既に新たな未来を見据えている。新たな価値を生み出す挑戦だ。
会社全体が挑戦を楽しめる状態にするべく、経営者自らが汗を流す。その姿を見せる。
おそらく失敗もするだろう。そんな状況は織り込み済みだ。突破する道を見つけ出す。
その姿を見て、一緒に挑戦する仲間が出ることを待つ。仲間を集めて進む。

こうした経営者の輪を広げることが大事だと実感している。相乗効果が生まれると思う。
ギリギリの挑戦を基本的には見守るが、何かあった時にすぐに動ける体制は持っておきたい。
いまも、一人の若き経営者がギリギリの挑戦をしている。一歩間違えば会社が消える。
でも、この危機を必ず乗り越えると信じている。その経営者にも挑戦する仲間がいるからだ。