あるモノが生み出しうる価値

一昔前までは、製造業とは素材を加工して、組み立て、何かしらの製品を作る会社だった。
沢山の人のニーズを満たせる機能を積んで、買いやすい価格にして、沢山販売していた。
製品のバージョンアップを重ねて、少しずつお買い得度を上げながら売り続けた。
デザイン性を高めて、所有の嬉しさを高めて、ブランド価値を訴求することにも力を入れた。

これからの進化はどうだろうか。まずは地球に優しくなるだ。地球への負荷を最小化する。
豊かさは維持しつつも、作るところから使い終わるところまでを、しっかりと面倒みる。
この世に見出された資源を、ずっと使い続ける。自然が循環できる範囲に抑えていく。
誰もが青くみずみずしい地球を常に感じられるように、貢献できるようにしていくことが大事だ。

次の進化は価値を生む道具になるだ。これまではどちらかといえば消費を楽しむ道具だった。
勿論、車であれば物流トラックのように、必要なものを必要な時に届けるという価値を生んできた。
でもこれからは、その製品を使った人が様々な価値を生み出し、収入を得ることにこだわってみたい。
その道具を使った価値の生み出し方が沢山ある。新たな使い方が沢山生まれる。そんな状態だ。

その製品が使われた状態を使った価値の生み出し方もあっていい。いわゆる使用データだ。
その製品が使われた場所、その場所の状況、製品の効能などを、時系列で集められる。
勿論、使った人のデータも同様だ。掛け合わせて、ニーズを見出し、新たな価値を見出していく。
センシングするデータを増やして公開していけば、それらを使いたい人が出てくると思う。

要は、その製品が生み出しうる価値を多様にして、最大化する創意工夫をしていくことが大事だ。
製品を手にした人がどれだけ地球に優しくできているか。精神的な充実を図る。
価値を生み収入を得るためのお手本が沢山ある。さらには自分なりの付加価値の上げ方に挑戦できる。
誰もがその製品との関わりを持ちたくなる。そうなると金融の事業も生まれる。まだまだあるはずだ。