売り物は身近にある。

最近、常々思う。お金を回さなければならない。売り買いを増やすことだ。
それも単に世の中の売上高の合計を大きくすれば良いのではないと思う。
売り買いという一つの行為を矢印で示したら、それが小さくてもたくさんあるのがいい。
さらに、たくさんの人から矢印が出たり入ったりするのが一番いいと思う。

この状況を最近、「買い合う」という言葉で表現している。買ってもらうし自分でも買う。
買ってもらうために必要なことは、売り物を持つ事だ。でもすぐ疑問が挙がる。
自分には売れる物などない。そんなものがあったらとっくに売っていると思う。
本当にないのだろうか。少なくとも原石はいくらでもあるのではないかと考えている。

あまり意識はされていないとは思うが、人はそれぞれ異なる常識を持っている。
国が違うならともかく、同じ日本であれば常識はある程度共通だと感じているだけだ。
実際は、長年続ける中で、育んできた独自のものはたくさんある。それらに焦点をあてる。
ただ、当人は、至極当たり前で、自分以外の誰でもできると思っていることが多い。

通常、秘伝のタレ、独自の加工方法など、その会社の競争力は売り物にはできない。
仮に売り物にしたとしても、買うのは同じようなことを行いたい会社、つまり競合になる。
したがって、売り物にすべきは、多くの会社にとっての共通課題になると思う。
例えば、カーボンニュートラル、人材育成、安全担保、オペレーションの効率化などが考えられる。

特に、色々な会社が活用することで、働く環境、社会や地球の環境が良くなることが大事だ。
売り物に仕立てる際のキーワードは、仕組みだ。コンテンツの入れ替えで使えるようにする。
会社は違えど、業務の中身は違えど、同じ仕組みが使える。そんな売り物を探して行きたい。
できればそうした売り物を買い合う場所も欲しい。そうすれば経済がくるくる回るはずだ。