買い合う文化

お互いにプレゼント買い合う。「買い合う」を検索して出てきたTikTok内のフレーズだ。
「プレゼント買い合う」なので、「を」が抜けている。最近の日本語の使い方なのだろうか。
それ以外には、株を持ち合うを、株を買い合うと表現した例があるくらいだった。
未来の社会を描くにあったって、クローズアップされるべき言葉と思っていたので意外だ。

買い合うのルーツは、物々交換だと思っている。互いの欲しいものがマッチすると取引が成立した。
自分が不要になったものでも、他の人が必要としているもの。こんな関係がたくさんあったのだ。
ネットオークションは現代版物々交換だ。現代では、物流があるので、離れてても交換できる。
地球上の資源を大事に使うためにも、まだまだこうした行動は増えていくと考えている。

この他にも、意味合いの異なる「買い合う」があると考えている。役割分担の要素が入ったものだ。
例えば、カーボンニュートラルやSDGsだが、これらは世界中の企業や個人が取り組むべき課題だ。
なるべく早く解決したい課題でもある。こうした課題に「買い合う」が加わると大きな力を発揮する。
課題解決に役立つ技術やノウハウを、役割分担して作り上げ、買い合ったらどうなるだろうか。

想像の通り、お互いの持つ技術やノウハウを活用し合うので課題解決のスピードは格段に高まる。
さらには、その一つひとつの取引においてお金が動くので、お金がどんどん回っていく。経済が回る。
そして、課題解決がみるみるうちに進む中で、それに参加した人々や企業は達成感や充実感を持てる。
買い合う文化が世の中に浸透すると、こんなシーンが至る所に生まれるのではないかと考えている。

これまでは、「買い合う」より「ピラミッド型の購買システム」が大きな力を発揮していた。
司令塔がいて、司令塔の作りたい商品やサービスに必要な技術やノウハウが、ピラミッドに集まる。
どうしても司令塔が儲かるシステムになる。ピラミッドの中の人達は効率を突き詰めるのが仕事だ。
小さな技術・ノウハウでいい。みんなが主役になって買い合う。こんな文化を作りたいと思っている。