何十年ぶりだろうか。釣りをするために海にやってきた。海もなかなか綺麗でいい。
普段は東京湾を遠くにみることはあるが、淡路島でみる海はスケールが全く違う。
京都は市内にいるので山には囲まれていて海はない。水辺といえば鴨川だ。
今回は京都から車で移動したので、明石海峡も通った。海の良さを改めて実感した。
今回のサビキ釣り。なんと針に餌を付けずに行う釣りの方法だ。擬似餌の針がでさかなを誘う。
サビキというのが擬似餌のことらしい。一本の釣り糸には6-7個のサビキが付いている。
サビキの下にはカゴをつけて、そこに本当の餌をいれて準備万端だ。とても簡単な吊り方だ。
釣り糸を海に垂らす。正直、餌もない針に食いつく魚などいるのか、、、と思っていた。
案の定、最初は魚がかかることはなかった。「よしよし、ここのお魚は利口だ」などと思っていた。
でも、どうやら釣り方が間違っていたらしい。釣れるメカニズムがちゃんと存在していた。
釣り糸を垂れる。先端のカゴをゆっくりと沈めていく。次に一度水面の近くまでカゴをあげる。
そこからカゴの中の餌が釣り糸の周りに沿ってふわっと散らばるように巧くカゴを操る。
これでいい。こうすると、サビキの周りに餌がゆらめく。餌を食べにきた魚がサビキに食いつく。
魚にとって、海の中のサビキが餌と間違わんばかりに魅力的に見えるのだろう。よく考えたものだ。
鯖や鯵が回遊している場所に糸を垂らすので、コツを掴むと次々に釣れる。流石に驚いた。
サビキ釣りは、釣りの初心者やファミリーにオススメの釣りなのがよくわかる。確かに簡単で面白い。
サビキ釣りのDX。実はこれが本当の目的だった。ハプティクス技術を使ったサビキ釣りの実証実験だ。
慶応発のベンチャーの持つ技術だが、鯖や鯵の「あたり」を竿を持っていない人に遠隔で伝える。
結果は、まずまずだった。ハードはまだプロトタイプだったが、小鯖でも感じることができた。
本物の感覚の再現まではもう少し必要だが、触感が距離を超えるという実感が持てた1日だった。