僅かな違い

京都のコンビニでおにぎりを買って新幹線に飛び乗った。食べようとして気づいた。
いつもとは明らかに異なる。べたっとした感触がある。海苔が味付け海苔になっているのだ。
おにぎりというと、普通の海苔が巻かれ、手が汚れないで食べれるという感覚だった。
2つ目も味海苔だった。味海苔自体はとても好きだが、味よりも違和感ばかり感じられる食事となった。

ペットボトルのお茶。これは新しい習慣ができてきた。振って溜まっているお茶の成分を溶かして飲む。
以前であれば、ペットボトルの中にほんのわずかな不純物があるだけで大騒ぎだったのが懐かしい。
まず底を見て、成分が沈殿していないと、お茶の旨味があまりないのかなと感じてしまう。とても不思議だ。
急須で入れたお茶には必ずある「お茶の葉の浮遊物」の姿を連想して心地よく感じているのだろうか。

同じ緑茶で許せないのは、海外のペットボトルだ。そもそも緑茶の味がしないどころか、なぜか甘い。
紅茶の派生としての緑茶なのだろうが、日本人としてはやっと巡り合えたお茶が甘いと相当がっかりだ。
でも甘い緑茶がスーパーやコンビニからなくならないので、現地の人には一定の人気を得ているのだろう。
日本では以前、爆発的な人気を誇った無糖の紅茶など、現地では全く売れない商品なのかもしれない。

そんなことを考えている時、名古屋を過ぎた。ふと頭をよぎったのは味噌豚カツだ。
とろとろの豚カツソースをつけて食べるのが当たり前だった私だが、今では味噌カツが常識に割り込んでいる。
甘い味噌の味の方が、食欲をより掻き立ててくれる、そんな感じだ。少し小腹が空いていた。
車内販売が来たので豚カツサンドを買った。ソースのような、でも少し味噌な感じもする味だった。

今日は2時間の間、僅かな違いに触れてきた。それぞれの土地の文化にも根付くことだと思う。
まだ、味付け海苔の違和感が残るが、次の京都発の際には、試してみようと思う。
少しお腹を空かせておにぎりを4つ食べてみる。もちろん、味付け海苔で巻かれたおにぎりを選ぶ。
どの具のおにぎりが味付け海苔に合うのか、自分なりに試してみたい。時間があったらルーツもみてみよう。