りんごの価値

もぎたてのりんごを頂いた。赤くて美味しそうなりんごだ。北の方からやってきた。
久しぶりに「旬」を意識する。りんごの実りの季節は秋から冬。産地によっても変わる。
これから皮のまま食べる。ワイルドだが一番美味しい食べ方だと思う。ポリフェノールだったか。。。
そもそも、果物に加熱したものはあまり好きではない。ジャム、アップルパイ。価値観は色々だ。

今は、大概のものを一年中食べることができる。もちろん、りんごも例外ではない。
りんごの呼吸を抑制させる「CA貯蔵法」という特別な貯蔵技術で、半年ほど鮮度を保てるらしい。
色々な知恵が活きている。りんごのまま保存、加工品や半製品にして保存。需給を安定させている。
飲み物やお菓子といった食べ物という「使い途」だけでもレシピは数えきれない。

自然科学者にとって、りんごはある意味特別だ。万有引力の法則はニュートンのりんごの樹から生まれた。
このりんごの樹は「ケントの花」と呼ばれる品種で、収穫前に落果する性質が強い品種だそう。
鮮やかな赤いりんごが、芝や土へ落ちる様を日々目の当たりにする中で、脳裏に焼き付いたのだろうか。
でも、りんごが地球の引力に引かれて落ちた。万物には引力がある。そこへ至った道筋はかなりやばい。

たまに美術館に行くことがある。ごくたまに。でも、いつも感じる。どの美術館にも果物の絵がある。
そして、それらはなぜかりんごが主役と感じる絵が多い。赤いりんごの比率も高い気がする。
同じ赤でもいちごやさくらんぼの絵はあまり見ない。りんごは大きさ、重みからくる存在感が大きいのだ。
あ、そもそもりんごは収穫量が多く、広く食卓に出回り、ある程度保存も効くことが理由かもしれない。

そういえば、昨日、MacBook Proを買った。5年ぶりの買い替えだ。もちろん、囓ったりんごがついている。
料理アプリのPrepare社は自社の梨のロゴを、アップルから商標侵害で提訴された。従業員5人の会社だ。
かなり似ていないが、、、でも、色々考えさせられた。ロゴの重要性、話題性、そしてりんごの力。
りんごが広げたビジネスの世界。沢山の笑顔を生んできた。その広げ方、軸は多彩だ。まだまだやってみたい。