雨。

晴れと雨のどちらが好きかと言われれば、晴れと答える。でも意外と雨も好きだ。
雨が降ると、色々なものが洗い流される気がする。なんとなくさっぱりする感じだ。
それから、今の時期であればひんやりして、空気が締まり緊張感が出る気がする。
屋根とか手すりとかに水滴が付き、それが落ちたり流れたりするのもなぜか好きだ。

とはいえ、最近は異常に雨が降り続くことがある。崖が崩れ地図が変わることもある。
そんなに一度に降らなくてもと思うが、自然という物理現象は容赦がない。
これまでのつけだとは思うが、できればもっと前から予兆を伝えてもらえたら助かった。
かなりの人間偏重の考え方がこの状況を招き出したのは間違いない。自業自得だ。

ただ、大雨の要因は無数にある。そしてそれらは複雑に絡み合っているから大変だ。
優しい自然に戻す直接的な処方箋などある気がしない。地道に向き合うしかない感じだ。
まあ、エネルギーの使いすぎなのは間違いない。快適な空間づくり、移動などはその典型だ。
その一方で、人の生命力的なものはもしかしたら少しずつ低下しているのかもしれない。

昔は干ばつがあった。いまでも地球のどこかでは常にある。豊作を願ってお祈りもした。
その時代に比べると、雨が少なくても作物は育つ。生産性も段違いに上がっている。
とはいえ、突然降りすぎたら、根が腐るか、流されてしまう可能性すらある。
いずれにせよ、食料は足りなくなるのも簡単に予測がつく。どうにか折り合いをつける必要がある。

降雨技術なるものも隣国では開発されている。原理的には可能だろうがそこまでやるべきか。
ものごとには作用があれば反作用もある。波及効果は何重にも起こるのは間違いない。
我々に水をもたらしてくれる雨。どう向き合っていくか、少し立ち止まって考えてみたい。
目の前のタスクに没頭するのも大事だが、ゆとりを持って未来を描くことも大事にしたいと思う。