漫画ドラゴンボールに出てくる悟空やベジータの修行部屋。
中心に居住スペースがあるものの、ただただ真っ白な世界が広がる。
空気は1/4、重力は10倍、気温は-40〜+50℃。
時の流れは365倍。外界の1日はここでの1年。
物語の中では、この部屋で2日修行すると、ものすごく強くなる。
ただただ白いので他にやることがない。修行に集中できるからだろう。
たとえ、疲れて休んでしまっても、環境自体に適応するだけも修行になる。
ストイックなまでに自分を追い込んで、非連続な進化を生み出したのだ。
数年前、精神と時の部屋を見つけた。
VRのヘッドセットをかぶった時だ。
アプリケーションを起動させない状態はどこまでも真っ白な空間だ。
現実世界で目をつぶった真っ暗な空間とは明らかに違う。未来を予感する。
ふと、感じた。この空間が自分にとって過酷なものかもしれない。
まさに、ゼロベースの世界。何もない世界。
今あるものの改善に頼れない世界。
全てを自らの構想で生み出さないといけない世界。
試して見た。自分の構想を白いキャンパスに描く。
最初は楽しい。いろいろ湧いてくる。
でも、だんだん気づく。現実世界と比べてバラバラで、薄っぺらい。
やはり、修行の場だった。
話は変わるが、原稿書きが滞ることがある。
その時の最終手段は、PCを持ち込んで「お風呂で書く」だ。
幸いにも、お風呂場はほぼ白一色だ。広さは狭いが、、、
汗を拭きながら、他に何もできない環境で、筆が進む。