最近、博物館や美術館を起点とした文化振興を考えている。地域に賑わいを生みたい。
どうやら、文化振興、観光振興、地域の活性化、文化への再投資という流れがあることが分かった。
要は文化を大事にすると、地域が活性化する。だから、文化へもっと投資すればいいという論理だ。
なんとなく頭では分かってきたが、では文化への投資、再投資という意味はどんな意味だろうか。
博物館はある特定もしくは複数の文化を紐解いて教えてくれる場所だ。説明を聞けば色々学べる。
博物館を作った時点で、確かに文化への投資をしている。であれば、追加の投資も文化への再投資だ。
展示品を充実させたり、伝える工夫をしてみたり、多言語化・ユニバーサルデザインにしてみたり。
特別な雰囲気をつくったり、移動の不便をなくしたり。追加の投資の対象はいくらでもある。
では、投資すべきものをどう決めればいいのだろうか。投資でどんな状況を生み出したいのだろうか。
真の目的は文化を紡ぐ人を増やす事だと思う。住民が文化に興味を持ち、文化を担う人材になる事だ。
勿論、住民でなくて来訪者でもいい。遠隔からその文化に貢献したり、応援したりするのもありだ。
文化を紡ぐ住民や来訪者の数が増えれば増えるほど、その文化は盛り上がり、地域の活性化に繋がる。
博物館は最も文化を凝縮している場所の1つだ。故に人々の行動を変える大きな影響力を持って欲しい。
人々が文化に触れ、興味を持ち、参加し、担い手となる。博物館はこれの実現を先導すべきだ。
そのためには、色々な形で人とのつながりが必要だ。博物館から色々な投げかけをしていくべきだ。
住民や来訪者に真に開かれた博物館。ついつい通ってしまう。そこで文化を学べる、紡げる。
文化への再投資を測るKPIはなんだろう。博物館や作品などに使われたお金の額でも測れるとは思う。
でも、もっと直接的なのは、今この時点で、文化との関係を持っている人の数なのだと思う。
程度は色々あるだろう。興味、応援、貢献、参加、生活の一部。それぞれが増えるのがありたい姿だ。
自らの貴重な時間やお金を文化に使う。この気持ちを持つ人の数が再投資のKPIではないだろうか。