分野を跨ぐ。

世の中の進化を振り返ると、いろいろな業界が生まれてきたと感じる。
新たな自動車業界だって、昔は無かった。織機メーカーが作ったものだ。
なぜ、織機が自動車になったのかは全くわからないが飛躍があった。
こんなものが世の中に必要だという強い想いや志がそうさせたのだと思う。

昭和の時代は、製品を起点とした業界が多かったように感じている。
日々の暮らしや会社での仕事において役にたつもの、楽しめるものが不足していた。
それを見つけては製品が生まれ、規模があると業界に育っていった。
携帯電話なども最初はバッグより大きかった。でも技術革新で今や手のひらサイズだ。

平成、令和となると、モノを起点とした大きな業界は生まれなくなってきた。
どちらかというと、モノと人をつなげる、人と人をつなげる仕組みの業界が生まれた。
いわゆるサービスだ。次から次へとネット上で不便が解消され、新たな出会いが作られた。
最近では生成AIが生まれて、面倒なことを丸ごと任せることもできるようになった。

この先の進化はなんだろうか。どんな業界が生まれてくるのだろうか。
おそらく、人の代わりになるモノと知能を司る業界が出てくるだろう。これは間違いない。
そうなると、人は要らなくなるのか。おそらく反動がある。より人が人であるための業界が生まれる。
手仕事や触れ合い。これまで人が培ってきた様々な結晶と出会い、堪能することを求める。

日々、人はこんな進化をしてきたんだ。と感心する世界だ。自分も取り入れようと感じる。
おそらく、業界の垣根が溶けていく。全く違う業界から結晶を受け取り、使ってみる挑戦だ。
人が人たる所以を感じ、幾つかの結晶を混ぜて新たな結晶を作るチャレンジをしていく。
業界を跨いで同じ景色が見える。これからはそんな視野をもった人が豊かになると感じている。