昔から休日のふとした時に、何も考えない時間を作ってみたいと思うことがある。
忙しい日々の中、ひっきりなしに何かを考えている、次から次へと考えているからだ。
普段はこの5分だけでも何も考えずにいようと思ってもなかなか出来ない。
それ故に、少し時間のある休日にできるかどうかを試したくなるのだと思う。
最初は何も考えないぞと、考えてしまっていた。意識しているので無には全く至らない。
目を瞑ったり、暗くしたりもしてみたが、結果は何も変わらないといって良い状態だった。
次にやったことは、自分の体を流れる血液に集中してみようという試みだ。
こちらの方がはるかに邪念が無くなるのが分かった。無に近づいている気がしていた。
ただ、血の流れに集中すると、確かに心臓から血が流れていることを感じるようになる。
それどころか、集中した血の流れの場所が温かくなるような気がしてきた。
他の場所にも血は流れているのに、集中した場所だけ温かくなったように感じる。
おそらく、他の場所への感度が明らかに落ちているからなのだと思う。面白い発見だ。
先日、和蝋燭の職人のところに伺った際にも、瞑想のヒントになることを教わることができた。
和蝋燭の炎の揺らぎにだけを見つめていると、無に近い状態になるのだという。
すぐにやってみた。確かに炎の揺らぎに見惚れて、自分の存在、周りの環境が消えていくのがわかる。
下手したら炎に吸い込まれていく感覚さえ覚えた。瞑想の世界へさらに一歩進めた気がした。
おそらく、血の巡りや炎の揺らぎは自然のもので、自然のリズムがあるのだと思う。
そのリズムに集中して意識を任せると、いわゆる雑念というのが消えていくのではないだろうか。
血の巡りや炎の揺らぎを感じてはいるものの、それを波のようなものとして感じている気もする。
これまでスピリチュアルな世界の冒険はまだ出来ていない。少しずつ挑戦してみたいと思う。