共創の場所。

昨日は新たな価値を生み出すために始めたある取り組みを見せて頂いた。
スタートアップ、大企業、アーティストなどが集う場所を生み出したいという。
アートとテクノロジーを混ぜ合わせて、化学反応を仕掛けていこうという計画だ。
オープンに向けて、色々な工夫を詰め込んでいる最中だ。でも求心力が足りるだろうか。

場というものには、場の力が必要だ。それがあることで、人々が集まり活気が生まれる。
入れ替わり立ち替わり、色々な立場の人たちが来ることで、多様性のある価値が生まれる。
住民も来るし、遠くに住む人も来る。通り過ぎる人にも話題になる。入居する人もいる。
一方で人の交流が生まれるためには、テーマが必要だと思う。多様な人が関われるテーマがいい。

テーマは、できればその場所ならではに仕立てるのがいい。その土地の歴史、自然、今に紐づけたい。
例えば、川の営みだ。工場は排水を浄化するという形で関われる。住民は川遊びなどの娯楽。
来訪者は水上交通。スタートアップはそれぞれにソリューションを提供する存在だ。
川魚など生物が住みやすく。蛍などが住んだらそれだけでも魅力だ。川に関わる産業は幾らでもある。

訪問した場所は、たまたま新幹線の線路の傍にあった。これもその土地の今の大事なポイントだ。
通り過ぎる人が沢山いる。そうであれば、車窓からこの場所を見てくれる割合を100%に近づけたい。
何か文字が見えた。あの施設はなんだ?調べると、川の営みに向き合っている施設と分かる。
施設に訪れたい好奇心が生み出せると思う。尋ねたらとても面白い取り組みが土地に根付いている。

水の営みが求心力になる。近くの工場では様々な実証実験が行われ、綺麗な川には生き物が一杯だ。
河岸には桟橋ができ、人の賑わいに不可欠な休憩や飲食もできる。もちろん船が交通手段だ。
工場と住民のふれあいも増え、工場と住民が共生を始める。それを見ようと来訪者も増えていく。
場の力は波の増幅と一緒だ。向きを揃えて足し算をすることが大事だ。テーマ次第で大きく変わる。