人の集まる場所。

幾つものパターンがあると思う。一番わかりやすいのは唯一無二の価値の存在だ。
どんなに遠くだとしても、その価値を唯一無二と感じたらお金の許す限り行くはずだ。
北極のオーロラ。行くまでには時間もお金も掛かるが、一度は目に焼き付けたい光景だ。
唯一無二とはおそらく、日常とはかけ離れた存在であり、憧れを抱く対象だと思う。

唯一無二は人によっても異なる。ある程度のマスに響く唯一無二であれば人が集まるだろう。
あまり身近な場所だと、唯一無二感は薄れるので、やはり場所の移動が必要だと思う。
でも遠すぎると人数が集まらない。いい塩梅の距離と唯一無二感があると人が集まるのだ。
力の弱い唯一無二はテーマを揃えて幾つか集めれば、塊として唯一無二に仕立てることができる。

逆に、日常の生活の中で人の集まる場所がある。古くから市と呼ばれる買い物スポットだ。
日用品や食材などは毎日一定の割合の人が買いにくる。故に必ず人が集まるのだ。
高齢化社会においては医療モールなども同様だ。通院という目的が人を集めるのだ。
他にはランニングコースやジムなどでの体のトレーンングもある。繰り返しが大事なものだ。

あとは言わずもがなだが、公共交通機関のハブとなる場所だ。乗り換えも含めて賑わいがある。
但し、周辺に様々な目的地があることが重要となる。多様であればあるほど、多様な人が集まる。
公共交通機関の話になると、近隣住民に加えて、インバウンドを含む観光客の存在が鍵だ。
住民だけでは流れは限定的だ。観光客の人流を休日で稼ぐと共に、平日にも波及させたい。

機能的な目的と、感性的な目的。前者は機能充足だが、後者は唯一無二感がマストだと思う。
これが重なることがあるのだろうか。ふと思った。どの街にもある機能では難しいだろう。
フランチャイズではなく、その街だけで常識となっている機能であれば重ねられると思う。
生活そのものを見せる。それが外の人にとって唯一無二だ。これが一つの方向性かもしれない。