潮目を変える。

長きにわたって守ってきた文化。大事なものを選りすぐり、それを守ってきた。
ある意味、文化のコアの部分を探し出す道のりだったのかもしれない。
周辺を少しずつ削ぎながら、縮みながら、コアだけの状態になってきた。
文化によっては、コアさえ削ぎながら、一回り小さいコアを探しているものもある。

客観的に見ると、遊びも工夫もあった文化は、伝統的な型を守る文化へと変わっている。
そして、残念なことに、伝統的な型はいつも同じだ。故に、ワクワクが生まれにくい。
さらに、伝統的な型は奥が深くて、その意味合いを理解するにも敷居が高い状態だ。
次第に特別な人が特別な時に楽しむもの。そんな位置付けになっているように思う。

伝統的な型の奥行きや深みを知ることができれば、間違いなく感動すると思う。
でも、そこへの道のりが壮大で、途中で諦めてしまうような気がする。
取っ付きやすく、理解し易い入り口があれば、グッと近い存在になるようにも思う。
奥行きや深みのエッセンスを垣間見る機会があるだけで、浸透力がかなり高まると思う。

文化は、やはり守りから攻めに入る必要があると思う。文化から人に近づいていく。
そして、いつの間にか文化の一員に仕立ててしまうことが大事だ。育む人にしてしまう。
それにはまずは空間づくりが必要だと思う。思わずそこに来たくなるリアルな空間だ。
その空間では文化の世界観に引き込まれる工夫がある。手を動かし、思いを巡らせる。

文化の担い手との偶然の出会いもある。道具にも触れられ、技の凄さにも感動する。
裏方で支える人の圧倒的な努力を知ることもできる。それを日常に持ち帰る品物も買える。
次第に文化の伝統の型にも興味が湧く。伝統の型の中に、それまでの体験を見出すことができる。
不思議に感じることもある。だからのめり込み始める。こんな循環を作ってみたいと思う。