営業でも企画でもどんな役割でも、経験を積むと成功確率がある程度読めるようになる。
案件を見た瞬間に、「これはいける、これは到底無理、なんとかできるかも」が分かるのだ。
よって、スタートのタイミングから気持ちの入り方がだいぶ変わってくるのだと思う。
到底無理と感じてしまうと、やらされ感満載の中で、仕事が進むことになる。成果は生まれない。
案件毎の成功ではなく、案件数など数が課題として上がることも多い。これはわかり易い指標だ。
アイディアを20個出す、潜在顧客30社にアプローチする。一度決まったらやり切る確率は高い。
時間を捻出すれば、なんとかできるタイプの課題だからだ。自らの努力を数で示すこともできる。
ただ、この場合、アイディアの中身や潜在顧客の食いつきなど質についてはばらつくことが多い。
残念ながら、数の目標への理解は高くやり切れるのだが、質にはどうしても手触りが持ちにくい。
また、一度数の目標が設定されると、その目標が一人歩きして、質へのこだわりが薄くなるのだ。
でも、数の目標がいけないわけではない。質の目標の中身に手触りを持てるまでの助走にはなる。
実際に、営業や企画を始めることで、見えてくることがある。見えてきたもので質を高めるのだ。
そう考えると、王道は数でまず走り出す。少し実際の経験が積まれたタイミングで質に戻るのがいい。
そうすることで、経験を生かしながら、一つ一つの案件に向き合うことができるはずだ。
もちろん、なかなか完全に質への手触りを持つことなどできない。間違いなく確率がつきまとう。
でもその確率が自分の活動を通して、高くなっていくのを感じると、活動に納得感が生まれる。
どんな役割でも大事なことは、「このやり方を続ければうまくいく」という手触り感だ。
与えられたものでうまくいくと感じたならば、そのままを愚直に進めてもいい。
でも、おそらくどこかのタイミングでここは不毛だと思うこともある。であれば工夫がいる。
やった本人にしか分からない経験を糧に工夫をする。繰り返せば大きな力と納得感になると思う。