メッセージ。

マーケティングにおいては、ターゲットをしっかりと見据える必要がある。
そのターゲットにどんな価値を届けるか、絞り込み練り上げることが大事だ。
なんとなく言葉ではわかっているが、それを実践するのはなかなか難しい。
例えば、30代の女性をターゲットにする。でもそれだけだと何も決まらない気がする。

一番最初に考えるべきは、自社がどんな価値を社会に届けたいかだと思う。
もちろん、それがユニークであることが大事だ。できれば価格以外のユニークネスがいい。
多くの場合、あれもこれも、色々な言いたい事が出てくる。これも比較的ユニークだと。
ここで厄介なのは、少しユニークもどんどん混ざってくる。メッセージが鈍く丸まっていく。

ターゲットは、性別や年齢ではない。既に価値観でターゲットを表現する時代だと思う。
この価値観に響く人は、30代女性に多い。こんな捉え方が正しいと思う。
おそらく、同じ価値観に響く人は他の年齢層や性別にもいるはずだ。割合が違うだけだと思う。
世代や性別を跨いで響く価値観の方がもしかしたら本質的で、選ぶべき価値観のような気がする。

ただ、もちろん同じ価値観でもどの世代や性別に伝えたいのかで、表現方法は変えるのがいい。
やはり生まれてから生きて生きた時代の違いは間違いなくある。表現への感じ方が異なると思う。
数ある伝えたい事から真に伝えたい事を紡ぎ出す。これは抽象度を上げて束ねるプロセスだ。
これとこれとこれは、同じ事を言っている。具体に落とし込まれた領域や場所が違うだけだ。

えいや。自分の感性を信じて、一気に抽象度を上げてみることだ。勇気を出してやってみる。
すると、一気に見える世界が変わることがある。あ、今まで別の景色が同じ景色に見える。
こんな体験をすると実は病みつきになる。あ、そういうことをやりたかったんだと納得する。
抽象度の上げ下げ、フラクタル。この感覚を磨くと色々な楽しみが増えるような気がしている。