青い。

修行・知識などが不十分。まだ一人前ではない。そんな時につかう言葉だ。
その道に入って年数の短い者に使われる。10年でも短いと言われることもある。
今日、会話の中で「青い」という言葉を久しぶりに聞いた。自分が青いという文脈だった。
その人はとても真面目で、とても素直で、とても謙虚でどんどん進化を続けている。

自分が「青い」と感じたのは、おそらく人と会う機会が圧倒的に増えたからだと思う。
しかも多様な人たちだ。そして、その道のプロの人たちとも会っているのだろう。
振り返ってみると、自分自身にもそういう経験があった。まずは20年前だ。
クライアントの役員にお会いした時に圧倒的な胆力に驚いたのを覚えている。

ただ、その後10年ぐらいは次第に、「青くない」的な状態になっていたような気がする。
コンサルティングという同じ商売を続けていたせいだと思う。色々な読みが効くようになっていた。
仮に何か不測の事態が起きたとしても、リカバリーも含めて、やるべきことが頭に浮かんだ。
年数と共に、技は増えていったと思うが、ある意味成長が止まっていた時代だと思う。

しばらくすると、とても「青い」と感じるようになってきた。読めないことだらけになった。
きっかけは、コンサルティング以外の方々との付き合いが始まったことだった。
常識が違う人たちとの出会いは、とても新鮮で、自分の持つ領域の狭さを実感させてくれた。
そこからは、毎日がより楽しくなった。日々、あ、こんな考え方もあるんだと多様性を楽しんだ。

「自分の中に多様性を持つ」という概念を意識するようになった。それが面白くなっていった。
そう、「青さ」があることに、喜びを覚え、それでいいんだとある意味開き直り始めた。
そもそも、小さい頃、常識からズレた行動を多くしていたような気もする。よく怒られた。
でも、それは、別の常識にはハマっている場合もあったと思う。もっと、青いを満喫しようと思う。