燈。

世の中に燈を灯していく。そんなベンチャーの経営者に出会った。
しっかりとプロダクトをつくり、着実に売上を積み重ねているようだ。
既に50人ほどのメンバーもいるようだが、更なる拡大を図るべく採用中だ。
設立から2年弱。なかなかのスピードでの成長を実現している。

そんな中、何かが足りない。そんな感覚をもっているような気がした。
真にやりたいことを探し続けているようだ。もっと価値を生み出せると。
経済的な成功も必要だが、価値自体を大きくしたいと考えている。
そうすれば、自然と経済は後からついてくると感じているのかもしれない。

興味深かったのは、これまでの生き方だ。なかなか厳しい家で育ったようだ。
そして、何故か小学校の頃からビジネスを始めていた。ブリーダー業だ。
より大きな個体を作るべく、様々な工夫を積み重ねて、ほぼギネスを実現した。
お手本を土台にしつつも、細部の調整にまでこだわり、独自の手法を編み出した。

仕事の話に戻る。現在売っているプロダクトは、業務の効率化を実現するツールだ。
細部に拘ったツールは導入も容易で、素早く効果を生み出せる。煩雑な業務から解放される。
仕事の生産性はあがり、残業がなくなる。付加価値の高い仕事に時間を使える。
でもふと思った。燈は灯ったのだろうか。間違いなく気持ちは明るくなったと思う。

暗く辛い世界から抜け出すことはできたと思う。でも燈を灯すにはもう一歩必要な気がする。
希望の光、ワクワク。できればこうしたものを生み出して欲しいと思った。
一足飛びに何か凄い事ができるようになるわけではない。でも、挑戦が始まるといい。
小さな挑戦を後押しできる道具立てを揃えてはどうだろうか。今後が楽しみだ。