エアコンのない世界

地球が悲鳴をあげている。10年前と比べて明らかに天候がおかしくなってきたと感じる。
特に、ゲリラ豪雨的な雨が降る頻度が劇的に増えているし、暑さも異常だ。
少し前より熱中症で倒れる方のニュースが減っているのは対策が取れてきたからだろうか。
いずれにせよ、遅かれ早かれ「夏に快適な温度」は続けられない日が来るような気がする。

人間自体が暑さに慣れて耐性を持ったり、暑いのが前提の暮らしに慣れたりする必要もある。
これからは、気温30度なら当たり前のように過ごせるようになるべきなのかもしれない。
そういえば、移動の手段でエアコンのないものがある。バイクと33歳の車だ。
バイクの場合は、ヘルメットを被る。パットの入った長袖長ズボン。更にはグローブ。

バイクはエンジンとマフラーという高熱源体も一緒に運んでいる。火傷をする温度だ。
こうなると、暑さとの戦いだ。特に一般道は辛い。信号で止まるたびに灼熱だ。
でも、高速に入ったり、海岸線や山道を通ると、風を切る爽快感が生まれる。
最近の服は風を通す仕掛けもあるので、一般道でかいた汗が引いていくのが分かる。

33歳の車はカブリオレだ。エアコンは付いているが冷媒が古すぎて、冷気がでることはない。
修理も効かない状態だ。なので、常に屋根を開けて、窓も開ける。風が車内を通り過ぎる。
でも、頭に直射日光が当たると、髪の毛が焼けるように暑くなる。なので帽子が必須だ。
ところが帽子は厄介だ。突風に煽られ飛んでいきそうになる。一度、飛んで無くなったこともある。

その後からは屋根を開けずに、後ろの窓だけ開けるようにした。ファスナーで開けられる。
すると、全開した左右の窓から入ってくる風が、後ろの窓を抜けていく流れができる。
これがなかなかいい。頭上の太陽を隠してくれて、快適な風の道を作れるのだ。
そういえば、京町家にも風の道がある。打ち水もうまく使う。涼の取り方を考えてみようと思う。