車の色の楽しみ。

小さい頃は、白が当たり前だった車の色。最近は本当に多様になったと思う。
でも、最初に買った車はブルーメタリックだった。だいぶデリケートな塗装だった。
暇があれば洗車をしていたのを覚えている。その度に傷を見つけて一喜一憂した。
ワックスをたっぷり塗って、ピカピカに仕上げて、水を弾く様を楽しんだ。

次に印象に残っているのは、ツートンカラーだ。ボディの下1/3が黒で、上2/3が銀だ。
その時流行りのスタイリッシュなセダンで、ツートンになるだけで高級感が増した。
押し出し感の強いフロントマスクと相まって、なかなかの威圧感があったと思う。
この車はかなり長く乗った。一時手元から離れていたが、廃車になるまで使った。

これまでで最も冒険したのは、金色の車だ。欧州では当たり前の色だったが日本では特別だ。
内装は黒だったが、青のメーターパネルとボディの金色がなんとも印象的だった。
もうひとつメリットがあった。大きな駐車場に車を停めても、車を探すのに全く困らないことだ。
6-7年の間、金色の魅力を存分に味わいったあと、親戚のところに引き取られていった。

色の力に魅了されたのか、もう一度派手な色の車を買った。今度は真っ黄色だ。
エアロパーツもついたステーションワゴンだ。2台目だったので派手でも恥ずかしさは無かった。
今度は赤のメーターパネルだったが、これもなかなかいい。スポーツ心をくすぐった。
この車も10数年乗り続けた。最終的には色々なところに不具合が出て、赤色の車に乗り換えた。

それ以外に、15年くらい乗り続けている車もある。深緑の車だ。年齢は既に33歳になる。
陽の光が当たると、グリーンメタリックに、暗いところではほぼ黒に見える。
変幻自在でなんとも奥深い色だ。ドイツの黒の森からとった名前のついた色だ。
振り返ると信号機みたいな色の車に乗ってきた。今度の車はどんな色にしようか悩み中だ。