ぶれない軸を持つ。

昨日は、経営者2人との食事会だった。30代のスタートアップと大会社の経営者だ。
組織を大きく強くするための心構えなどで、あっという間に時間が過ぎた。
振り返ると、自分自身の経験の中でも、上手くいったことと、全くダメだったことがあった。
一つ一つの話題で、過去の組織と今の組織で起こったこと、起きていることに思いを馳せた。

80人を超えると直接のコミュニケーションが難しくなる「80人の壁」は確かにあったと思う。
仲間な感じで進んでいた物事に、伝言ゲームが混ざってくる。どこかよそよそしさが生まれる。
以心伝心という幻想に頼っていたという現実が明らかになる。解釈がバラバラになり揃わない。
個々人の動きが揃わず、結果、組織の力を十分に発揮できない状態に陥るのだ。

処方箋は、ぶれない骨太のメッセージを持つこと。社長就任時にしっかりと発信すること。
これでもかというくらい練りに練って1枚にまとめ、常に立ち返ることのできる内容にする。
対話の中で、折に触れ、そのメッセージを取り上げ、確実に組織に植え付けていく。
モノづくりなら、モノを使うお客様が嬉しい、お客様にとっての価値が高いことを突き詰めていく。

骨太のメッセージは、組織が目指すゴールが書いてある。個別具体のアクションはない。
ゴールを見据えながら、それぞれの組織でやるべきことを、1人ひとりが考え、創意工夫していく。
上司は部下に任せることが大事だ。自分とは違うアイディアややり方を加えるチャンスになる。
目指すゴールに貢献できるのであれば、アイディアややり方は問わない。このくらいの感覚でよい。

もっとも大事なことは、トップは周囲にアンテナを張り巡らせ、明るく元気に対話を続けることだ。
それからクリティカルなことを伝える時には、必ず直接の対話をする。ストレートに向き合う。
心を整えておくことで、体調も整う。骨太のメッセージがあれば、ぶれない判断ができる。
組織を大きく、強くする。志を合わせて対話を重ねることだと思う。まだまだ鍛錬が続く。