持つべきものは友人。昨日のブログを読んでくれた人が写真をくれた。
なんと、人形の構造が分かる写真だ。想像と全く違った。正直驚いた。
体は空洞。両足は膝より少し上から下、両手は肘より少し上から下しかない。
あとは紐で繋がっている。身長を自在に変えることすらできる感じだ。
頭の構造もすごい。材質は木だ。直方体から頭の表と裏のパーツに分けて掘り出される。
2つを合わせると頭になる。首の部分は穴が空いていて、円柱の首がはまっている。
顔の内部にはカラクリがある。目と眉毛はどうやら自在に動かせる。瞼と口は開閉可能だ。
鼻はおそらく固定だが、彫りが深く、光の当て方で表情が作れそうな感じだ。
胴体や顔の向き、両手足の動きを3人の人形遣いが動かし、躍動的な動きを作る。
胴体は繋がってないので、少しでも息が合わなければ、まるで骨折した人の動きになる。
黒づくめに黒頭巾で視界が限られている中、相当な鍛錬がいるのだと思う。
3人の人形遣いには、観客席からみえる人形の姿、それも同じ姿が見えているのだろう。
女の人形を女方、男の人形を立役と呼ぶらしい。2つを比べると、女方には足がない。
女方の動きは、着物の裾を動かすことで実現しているというのだ。これも凄技だ。
あ、色々合理的にも感じてきた。そもそも人形を空洞にしなかったら重すぎる。
上演時間中、いくら3人で操っているとしても、さすがに力尽きてしまうと思う。
女方に足がないのも納得だ。着物の裾が長ければ足はあまり見えない。何よりない方が美しい。
立役は雄々しさを出すためにも足は必須だ。足を投げ出すだけで、男を表現できると思う。
あ、とにかく一度見たくなってきた。そして、模型でもいいので人形を操ってみたい。
もう少し調べたら週末に大阪の国立文楽劇場へ行く。まずは時代物からみてみようと思う。