自分の物差しを持つ

何事を行う上でも大事にしていることは、自分の物差しを持つということだ。
何を良しとするかの物差しだ。これを持つためには、必ず確認をしなければならないことがある。
それは、何を目的にしているかだ。とても当たり前なことだが、これが意外と難しい。
ついつい同じ業界、同じカテゴリーの物の中から先進的なものを探してしまうからだ。

1位の会社、強いと言われている会社がやっていると、それが素晴らしく思えてしまう。
冷静に考えれば、それらの会社と自分の会社では置かれた環境がちがうから真似してもだめだ。
特に劣っているところを全て追いつこうとするなど、かなりまずい。追いつけるわけもない。
頑張って辿り着いても、せいぜい似てはいるが、二番煎じだ。外からみても分かる。

こんなことになってしまうのは、自分の物差しがないからだ。何を目指したいかの意思がない。
目指したいことがあれば、それに適っているかどうか、それに近づけるかどうかが測れる。
工数や効果を見ながら、どう近づけば良いのかを考えたり、試したりすることができる。
何をどう組み合わせたら、より効果的かつ効率的にゴールに近づけるかも考えられる。

先進的なことを真似る場合は、その時々で先進が変わるが故に、行動に一貫性がなくなる。
物差しを持って進んでいれば、環境が変わろうともゴールは変わらない。変わるのは活動の種類だ。
この環境下で目指したいことを実現するのなら、こっちの活動を進める方がよくなった。
そんな感じだ。そして、これまでの活動とも一貫性を持った種類の活動を選んでいくことができる。

とは言っても目指したいこと、ゴールを決めるのはなかなか難しい。真似をゴールにする方が簡単だ。
だから、ついつい先進的なものを探してしまうのは分かる。でも、二番煎じの結末が待つだけだ。
少し「えいや」でもゴールを決めてしまう。仮のゴールでもそこに向かう活動を重ねていけばいい。
そうすることで、ユニークになることはできる。「ここだけは負けない」が生み出せる。意外と簡単だ。