1歩1歩進む。

まだまだ完成度は試作品というレベルだが、木工旋盤で3つ目の作品を作った。
1つ目は、直径20cmくらいの深めのお皿。とても形は気に入っている。
ただ、仕上げ段階でのちょっとした油断で、縁が欠け、ヒビが入ってしまった。
「キャッチ」だ。刃物がグサッと深く刺さってしまった。思い通りにいかない。

2つ目は、コップだ。普段事務所で使おうと思って作った。材料は檜だ。
プロに助けてもらいながら、なんとか仕上げた。ただ実用性には難があった。
檜の香りが強すぎて、お茶の香りは飛んでしまう。檜を飲んでいるような感覚になる。
おそらく、表面にしっかりとしたコーティングをしないと、機能しない。残念だ。

ここまでで、回転している材料への刃の当て方は学んできたが、体が覚えていない。
刃先の形状と、どの部分をどのくらい材料に当てると正しいのかが分かっていない。
頭の中に、刃で材料がスムーズに削られていくメカニズムが描けていないのだ。
やはり、1ヶ月に1回のうろ覚えの中で挑戦では、うまく行かないのだと思った。

3回目は楕円形の器だ。高さ25cmくらいの丸太の円柱を半分にした半円柱を削っていく。
形を丸く整えてから、皮がついていない方から刃を当てて掘り進む。中心は楽だが外周は難しい。
縦横で深さが違う形状、楕円形なので、回転している時、刃が当たる時と当たらない時がでるのだ。
刃をしっかりと固定すれば問題なく削れるが、何回も「キャッチ」を食らってしまった。

なんとか外側を仕上げた後は、反対側の器の底をチャックして、内側を削りだす。
外側のカーブを見ながら、器の厚みがある程度揃うように内側を削り進む。なかなか難しい。
でも、刃を固定することは上手くできるようになってきた。1歩進んだような気がする。
ふと気づく。しっかりと要素に分けてメカニズムを確認すれば良いのだ。何事も同じだ。